かにみそにっき

作家。美術書などを中心に、本・絵本・映画についてのメモ。

美術検定を受けてきました!

11月7日試験会場である某大学にて美術検定二級を受けにいきました。 午前中は2級と4級の試験だったのですが、開始20分前にすでに人がいっぱい。 ザッと見渡した所、50代以上と思われる方が多く 次いで20〜30代の女子大生、OL そしてポツポツっと男性、とい…

美術検定記録〜その5〜

その1 その2 その3 その4 ついにあと一週間。どうなることやら。 ・参考書籍 もっと知りたい狩野派―探幽と江戸狩野派 (アート・ビギナーズ・コレクション)安村 敏信東京美術売り上げランキング : 241409おすすめ平均 : Amazonで詳しく見る 狩野派のどの…

組み替えられた“臨場感”-ザ・ローリング・ストーンズ シャイン・ア・ライト-

ローリング・ストーンズ――――といえば、ベロを出した唇のロゴでお馴染みの 超有名バンド。僕はベストアルバムを持っている程度の浅いファンですが、 この映画には驚き興奮しました。 あらすじ、というか概要。 ザ・ローリング・ストーンズ シャイン・ア・ライ…

美術検定記録〜その4〜

その1 その2 その3本番まであと20日をきりました。 まだ時間があるようなないような難しい時期です。 ・順調! 問題集をまた1週。正解数を数えてみたところ、 飛躍的に伸びて合格圏に余裕で入り込みました。 といっても、繰り返しやって問題の順序を覚え…

美術検定記録〜その3〜

その1 その2 ・現状 本番まで1ヶ月を切りました。 相変わらず対策本をチマチマ読み進め、問題集を解いています。 問題集を2周して、最後のページに合格圏内チェックがある事にいまさら気がつきました。 3周目で正解数を調べてみたところ、 全体としては…

何でも見てやろう

時は50年代、著者の小田実氏は「何でも見てやろう」をモットーに 世界旅行へ向かいました。その壮大な旅の記録です。 500ページ近くというボリュームに読みきるのに時間がかかりましたが、 時代を感じさせるけど、感じさせない面白い本でした。 痛快! この…

美術検定記録〜その2〜

その1はこちら ・片っ端から 美術検定 1・2級 傾向と対策2010「美術検定」実行委員会美術出版社売り上げランキング : 42580Amazonで詳しく見る とりあえずこれを一度全部読み通しました。ただいま2週目。 収録されている2009年度の過去問を解いてみたら、4割…

宇宙の彼方 アクロスザユニバース

BECK,ロッキーホラーショーに続いてまた音楽ものを観てしまいました。 (実はBECKの前には“ステインアライブ”*1を鑑賞してたり) あらすじ 舞台は1960年代のアメリカ。リバプールから父親探しにアメリカやってきたジュードは、 そこでマックスやその妹ルーシ…

美術検定記録〜その1〜

始める前の意気込みやらはこちら 夏も終わり涼しくなってきました。 試験もあと1ヶ月半にせまり、ここらで自分なりの対策を書いておきます。 前回書いたように、僕は美大生というちょっと特別な立場なので その辺を踏まえて、受験を考えている人は参考程度に…

精一杯の感想が「新感覚」-ロッキーホラーショー-

ロッキーホラーショーを観ました。 カルト映画を語る上ではかかせない、カルト界のゴッドファーザー的な映画らしいのですが 長らく観る機会が無かったのと、久々のカルト映画ということもあり (変な)期待を胸に鑑賞いたしました。 あらすじ とあるカップル…

酷く言われようが僕は評価する。映画BECK感想。

昨日公開の映画BECKを観にいったので感想を述べます。 久々に色々言いたい映画だったので、ちょっと長くなります。 あらすじ 平凡な高校生、田中幸雄(コユキ)は偶然、ニューヨーク帰りの天才ギタリスト南竜介と出会う。 竜介は才能溢れる千葉、平を誘い、B…

荘子を読みました

紀元前2、3世紀前に実在した荘子という中国人の教えをまとめた本です。 今から2300年も前の人間の考えなのに、今読んでも新鮮に受け止められるのは衝撃的です。 特に例え話が秀逸で、普通の人が一歩引いたそのまた一歩後ろから物事を捉える視点には考…

モーターサイクルダイアリーズを観ました。

あらすじ 医大生のエルネストは学校を休学し、年上の友人アルベルトと共に1台のバイクで 12,000km先の南米を目指して旅をする。旅先での様々な出会いは、 エルネストの生涯に大きな影響を与えるのであった。 久々にロードムービーを観ましたが、いいですね。…

生きる事はかなしいこと-生きるかなしみ-

山田太一編の生きるかなしみを読みました。 世の中何かと前向きに明るくとか、何だって出来ると希望を持たせる情報が飛び交っていますが、 残念ながら現実は、どうしようもならない事ばかりです。かなしみだらけです。 それは誰だって本当はわかっているはず…

美術検定公式テキスト 西洋・日本美術史の基本

美術検定公式テキストを読みました。 ※美術検定の詳しい内容はこちら 検定を受けるかどうかはあまり考えないで読んでみたのですが、内容が非常にスッキリしていて 美術史入門としての読み物として、普通に楽しめます。 文中の全ての作品の写真紹介がなかった…

幼年期の終わりを読みました

アーサー・C・クラークの傑作SF、幼年期の終わりを読みました。 光文社新訳文庫は長年読まれてきた名作を今の時代に読みやすく翻訳したものなので、 非常に抵抗なく楽しく読めました。 〜あらすじ〜 ある日突如として地球の上空に現れた大きな宇宙船。そこに…

禁じられたスナッフを求めて-8mm-

8mm [DVD]postedat 2010.7.29ホアキン・フェニックス,ニコラス・ケイジ,ジョエル・シューマーカーソニー・ピクチャーズエンタテインメント売り上げランキング: 7268Amazon.co.jp で詳細を見る ニコラス“ケイジ”扮する私立“探偵”が依頼人から渡されたある殺人…

絵を描きたい人の為の内面的な技法書。絵画の制作―自己発見の旅

こんなに痒いところに手が届く技法書は始めてでした。 技法書って言うと、道具の扱い方や絵具の上手な表現方法などを思い浮かべますが、 この本は、より作家的視点からもっとマニアックな、でも作家なら誰もが経験する “あるある”についてつっこまれた、いわ…

鼻、動かしてますか? 香水-ある人殺しの物語-

香水 ある人殺しの物語 を読みました。 世にも珍しい“臭(匂)い“をテーマにした小説です。 主人公は天才的な嗅覚を持った、人間です。彼は何千何万という、匂いを 嗅ぎ分け、それを頭の中にストックして物や人を完全に記憶することができるのです。 しかし…

快読・現代の美術―絵画から都市へを読みました。

なんとなく手にとったのですが、とても楽しく読めました。 本書は、『絵画から都市へ』とサブタイトルにあるように 絵画から始まり、写真、映像、ダンス、彫刻、デザイン、工芸、素材、建築、そして都市と いう流れで20世紀以降の美術史を紐解いていきます。…

80's DVDカタログ という雑誌

80's DVDカタログ (キネ旬ムック)DVD NAVIGATOR編集部Amazonで詳しく見る 僕は、80年代を生きていないけれど、主に映画を通して触れる80年代の感触が凄く好きです。 本屋でこの雑誌を目にしたとき、久々に衝撃を受けました。 モヤモヤっとした80年代の感覚を…

日本美術界の実態 私の視点を読みました。

長年、日本の美術界に携わってきたある彫刻家の“裏の日本美術史”です。 パラパラとめくると、怒りがこみ上げてくるような汚い世界が見えてきます。 日本の公募美術団体の、地位や勲章確保の為の政治家並、いやそれ以上の 金銭ばらまき、それに悩み葛藤する画…

泥棒美術学校を読みました。

泥棒美術学校を読みました。 続編として2年前に出たプロ美術家になる!という本を受験時代に買い、非常に影響を受けたので 久々に読み返そうと思い立ったのですが、どうせなら前巻にも手を出してみようと思いこちらから読んでみました。 時代を逆行する形で…

高丘親王航海記を読みました。

僕は同じ本を何度も読む癖がありません。最初に出会ったときの “衝撃”“感動”は大抵、もう一度読み返すと薄れていてがっかりする事があるからです。 そんな僕がいずれまた読み返したい(読み返しても感動は薄れないだろう)と思い 手元に取っておいた数少ない…

アーティスト症候群を読みました。

現アーティストではなく、五年前までアーティストだったという立場からの アーティストを名乗りたがる人々を様々な視点から考察している本です。 芸大を卒業し、二十年もアートに携わってきたという経歴を持つ著者。加えて “女性”からの視点というのがとても…

一人では生きられないのも芸のうちを読みました。

(非)常識すぎて誰も言わないでいた事にあえてメスを入れた本ですが、 cancam一人勝ち市場から読める、若い女性のみんなから好かれるメチャモテ思想 から始まり、 若者がすぐに会社を辞めてしまう労働への誤解 自己追求が先行する社会が歴史的に異常である…

東大生、首都大生が「ドブスを守る会」と称し一般女性を撮影・動画をUP→ネットで大騒動 あとアートとは思ってないんですよね。別にそう思われたなら其れでいいんですけど たしかに、ただ人を傷つけてるだけの行為なのでこんなものはアートではないです。 で…

谷川俊太郎質問箱を読みました。

実は谷川俊太郎さんの作品は全く読んだことないです。 表紙が可愛らしかったので思わず手にとっただけです。 (ほぼ日はそういうところが巧みだなぁと思います。) 谷川さんがほぼ日の読者から届いた質問に答えるという本なのですが、 一ヶ月前に読んだ生協…

世界最速のインディアン

世界最速のインディアンを観ました。 原題がどうかしらないが、この邦題は何とかならなかったのでしょうか… “インディアン”という名の“オートバイ”で世界最速記録を出そうとする 老人の話。ずっと“足で走る映画”と思い半年近く録画を放置していました。 実話…