デビッドボウイ
1/11 デヴィッドボウイが亡くなくなりました。
勝手に、あと20年いや30年は生きている存在だと思っていました。
初期のベストアルバム1枚と、「Space Oddity」しかきいた事がないので
到底熱心なファンとはいえませんが、それでもここまでショックが大きい
自分に驚いています。
大学の講義に「音楽史」というものがあり、そこでロックの歴史を追った
BBC作成の映像ドキュメンタリーを観て、グラムロックと彼の生い立ちを
学んだのが彼をはっきり認識したきっかけです("学ぶ"とは誠に変な出会いですが)。
広い講義室で「heroes」を耳にした時、涙腺が緩むような感動を覚えた事を
いまでもはっきりと覚えています。それは聴いたというより映像越しに「体感」
したような感覚。
ライブで観た事もないし、新譜を追っかけもしなかったけれど
訃報をきいたときの絶望感と同時に、あの日と同じような涙腺の緩みが
襲ってきた事が不思議でなりません。地図から都市が一つぽっかりと消滅
したようなあっけなくも途方もない虚しさ。あまりに偉大故に普段特別認
識しない人物が亡くなると、一時的ではありますが、視野がぐぐっと広が
って日常を遠く遠く離れて世界を鳥瞰するような解放感にも包まれます。
すぐまた日常に巻き戻される前に、ささやかな抵抗としてここに文章を
綴りました。