宇宙の彼方 アクロスザユニバース
BECK,ロッキーホラーショーに続いてまた音楽ものを観てしまいました。
(実はBECKの前には“ステインアライブ”*1を鑑賞してたり)
あらすじ
舞台は1960年代のアメリカ。リバプールから父親探しにアメリカやってきたジュードは、
そこでマックスやその妹ルーシーと出会う。歌手のセディが住むアパートを間借りし、
そこの住人と自由な時間を満喫する。しかし、マックスがベトナム戦争に徴兵され、
少しずつ調和が乱れていき……
・ビートルズ!
この映画は、全てビートルズの曲で構成されています。
ベストアルバムだけミュージックプレイヤーに入っている程度のファンですが
それでもとっても楽しめました。
登場曲は30曲以上で、どれも1つ1つ切り取ってPVになりそうな完成度。
(最新の映像技術の、正しい使い方だと思います。)
歌っている俳優の歌唱力の高さと、映像と字幕を通して改めてビートルズの
「中学英語で理解できるけど奥が深い」歌詞に感動しました。
・音楽と映画
僕は映画を評価する点でどうしても、挿入歌が良いと評価を甘くしてしまいます。
“フルモンティ”*2“ファントムオブパラダイス”*3”“小さな恋のメロディ*4”“卒業*5”なんかは、
内容のたどたどしさを音楽でガッチリ支えていて、映画もサントラも大好きです。
“サタデーナイトフィーバー*6”“トップガン*7”“ロッキー4”*8なんかは
映画はうーん……ですが、サントラは今でも良く聴くほど大好きです。
では、アクロスザユニバースはどうかというと……
映画ではないです。PV集です。
先に語ったように、1曲1曲や、前後の流れだけで切り取ってみると凄く完成度が高いです。
ですが、全体を通すと映画として評価するのは難しいです。良い悪いではなく
土俵が違う気がするんですよね。
素直に、ビートルズファンに向けた小ネタ満載のPV集として鑑賞するものだと思いました。
そしてPV集としては間違いなく素晴らしい出来です。
・それでも
しかし、ビートルズの音楽と共に60年代のヒッピー文化、ベトナム戦争を眺めて
なんだかモヤモヤしたものが心に残りました。
映画では、アクロスザユニバースに“宇宙の彼方”と訳をつけていましたが、
当時を生きていない人間にとっては、60年代もビートルズも
宇宙の彼方とそうかわらない、まるで別世界な気がしました。
アクロス・ザ・ユニバース デラックス・コレクターズ・エディション (2枚組) [DVD] エヴァン・レイチェル・ウッド,ジム・スタージェス,ジョー・アンダーソン,デイナ・ヒュークス,ジュリー・テイモア ソニー・ピクチャーズエンタテインメント 売り上げランキング : 4640 おすすめ平均 : Amazonで詳しく見る |
Across the Universe (Dlx) Various Artists Interscope Records 売り上げランキング : 12766 おすすめ平均 : Amazonで詳しく見る |
EDのルーシーインザスカイウィズダイアモンズはU2が歌っていたのですね。
映像は、元のPVのトリップ感を再現していて驚きました。
ザ・ビートルズ全曲バイブル 公式録音全213曲完全ガイド 日経エンタテインメント! 日経BP社 売り上げランキング : 12065 おすすめ平均 : Amazonで詳しく見る |
*1:サタデーナイトフィーバーの続編。ビージーズの音楽の無理矢理プッシュ感がなんとも悲しい。
*2:おっさんのストリップショー映画。“ホットスタッフ”はどこかで聴いた事があるはず。
*3:オペラ座の怪人のロック版。“ミッションインポッシブル”のブライアン・デ・パルマ監督のカルト映画。
*4:当時日本で大ヒットした少年少女による青春映画。ビージーズの曲が素晴らしい。
*5:結婚式に花嫁を強奪する青春映画。ヒロインより、母親のミセスロビンソンが印象的
*6:ジョントラボルタの超大ヒット。ビージーズの音楽とOPはかっこいい
*7:トムクルーズの出世作。みているこっちが恥ずかしくなるほどトムクルーズづくし
*8:ロッキーが娯楽映画になった瞬間。ジェームズ・ブラウンが出てきたり、もう何がなんだか