月刊美術手帖を読む 〜vol62 2010年 3月〜
特集は森村泰昌 20世紀へのポートレイト
歴史上の偉人達になりきる、何者かへのレクイエムシリーズが2010年に完結。
彼のコメントと共に、作品を通して20世紀を振り返ります。
僕は森村さんの作品は今までピンとこなかったのですが、
こうやって通して眺めると、そのエネルギッシュさと不思議なノスタルジーに
とても惹かれました。何者かへのレクイエムというタイトルが
これ以上なく“はまって”います。
レクイエムシリーズ以前の作品も載っており、彼を知るにはくどいほど情報が
つまっているように感じました。
その他気になったもの
『アワーミュージック』相対性理論+渋谷慶一郎
CDリリース記念。渋谷さんと相対性理論のボーカル、やくしまるえつこの50問50答。
相対性理論ってどこか“とんでる”歌詞の曲ばかりなのですが、
Q49 美術館は見に行きますか?
最近は忙しいので、全然見に行く暇がなくて残念です。
以前、リヒターの絵を観ていたとき、てんとう虫が
どこからか飛んできたので、指に乗せていたら監視員さんに
怒られました。
あれは素なのかなと思う、なんかずれた回答。
・World news!
サンパウロのオスジェメオス展が凄くパワーがあって
楽しそう。そのほかも全体的に勢いがあってどうしても
日本と対比してしまいます。
・ACRYLJCS WORLD
克明に描かれた野菜を構成して文字を表現する不思議な絵を描く
作家の古池潤也さん。作品に向かう後姿が印象的。
なにげに彫刻家出身。
・総評
森村さんが好きになれた、という意味では凄く充実した特集だったと思います。
ですが、それに全て持っていかれたかのようになんだか他がピンと来ませんでした。
取り上げられているアーティストは自分のツボを外してはいないのですが、
どれも切り込み方が「?」な感じ。あくまで僕の好みなのですが。
著書がたくさんあって驚きました。